このブログの新企画、「クライアントさんインタビュー」という記事を
もう読んだあなたも
まだ読んでないあなたも
こんにちは。
エスカレーターで髪が腰の長さまである男性の後ろに立っていたら、風が吹いてきて、その男性の髪が私の顔に直撃して一瞬だけ「髪がある人」みたいになり杉田です。
1週間お疲れさまでした!
えーと、最近ブログの中に、いくつか、
という記事もアップしてるんですけど、みなさんご覧になりましたか?
あ、この「クライアントさんインタビュー」、クライアントさんがどんな経緯で元気になっていったかをお聞きしてるんですけど、
私がここまでいつくかインタビューをさせていただいた中で特に印象に残ったのは、以下の言葉でした。
杉田さんの個人セッション受けさせてもらった時なんですけど、「私はこういう悩みがあるんです」って言ったら、「答え」が返ってくると思ったんですよね。でも杉田さんのセッション、全く「答え」が返ってこないじゃないですか(笑)
杉田さんのブログも「答え」を言わないですけど、結局、個人セッションを受けたことで、「自分で決めるしかない」っていう心積もりができたっていうのはありました。
で、私、Yさんがこう言われるのもよくわかるといいますか、
「答えが返ってこない」というのは、心理カウンセリング・セラピーを学んだことがある人には、当たり前のことなんですけど、
そうじゃない人にとっては、そんなこと知らないですもんね。
いやぁ、今さらながら私の説明不足だったなぁ。
あ、「答え」を言わないのは、もちろん意地悪してるからじゃなくて(笑)、
そのほうが心理カウンセリング・セラピーの効果が高いことが実証されてるからなんですよね。
なので今回の記事は、
「ではなんで心理カウンセリング・セラピーは、答えを言ったりしないのか?」
という話をしたいと思います。
さ、ではさっそくいきますが、まず基本からいきますと、
「悩み」って、悩んでいる時、
①答えがピンとくる悩み
②答えがピンとこない悩み
があるんですね。
これどういうことかというと、たとえば、あなたに、
「資格試験の勉強しているのに良い点数が取れない」
という「悩み」があったとしますよ。
そんなふうに悩んでいる時に、人に相談したら、
「過去問やった? 過去問やって間違えた箇所を勉強すると点数が上がるよ」
って言われて、「そうか!過去問ほとんどやってなかった!」ってなって、それをやって資格試験に合格したら、
その悩みには、「過去問をやる」という、わかりやすい「答え」がありますよね。
こういうのが「①答えがピンとくる悩み」です。
「勉強法がわからない」みたいに、「やり方がわからない悩み」は、「①答えがピンとくる悩み」と言えるのではないでしょうか。
「やり方(答え)」さえわかってしまえば、解決してしまう。
他にも、
「離婚したいけど、どう手続きを進めていいかわからない」
「海外に移住したいけど、どうやってすればいいかわからない」
みたいな悩みも、「離婚の手順」や「海外移住の手順」はあるわけですから、「答え」はあって、それさえわかればクリアになる悩みですよね。
ところが、私がやっている個人セッション(心理セラピー)には、そういうハッキリ「①答えがピンとくる悩み」で相談に来られる方よりも、
「②答えがピンとこない悩み」
で来られることのほうが多いんですよ。
あ、この「②答えがピンとこない悩み」ってどんな悩みかといいますと、
簡単にいえば「心の悩み」です。
それを一番わかりやすい例でご説明しますと、たとえば、あなたに、
「長年付き合っていた人と別れて以来、ずっと調子が悪い」
という悩みがあったとしますよ。
そういう時、人に相談すると、
「時間が解決するよ」
「新しい恋をすることだよ」
とか言われたりする。
でも話を聴いてくれたことはありがたいけど、そう言われたところで、
「そんなこと言われたってツラいのは変わらないよ」
「こんな状態で新しい恋なんてできない」
とかモヤモヤするじゃないですか。
でも気がつけば、時間が別れのツラさを癒していたり、新しい恋をする機会があって、すっかり元気になるってことありますよね。
そういう場合、「時間が解決する」とか、「新しい恋をすること」って、「答え」といえると思うんですけど、人から「答え」を教えられても、ピンとこないですよね。
と、こんな感じで、「心の悩み」って、人から「答え」を教えられても響かないけど、
自分なりの「答え」に気づいた時に楽になるんです。
あ、で、この「②答えがピンとこない悩み」って、「①答えがピンとくる悩み」となにが違うのかっていうと、
「経験した人生の先輩たちの積み上げが役に立つか、立たないか」ってことなんですよ。
要は、「①答えがピンとくる悩み = やり方がわからない悩み」は、先に同じことを経験した人生の先輩たちが積み上げが役に立ちますけど、
「②答えがピンとこない悩み = 心の悩み」って、人生の先輩たちが積み上げたものが、あまり役に立たないじゃないですか。
いくら人生の先輩たちがフラれてから立ち直った話を聞いても、いざ自分がフラれたらやっぱりツラいわけで。
あ、でも人から「答え」を教えたれてもピンとこないけど、「心の悩み」にもちゃんと「答え」はあって よく、
「悩みは、自分の中に答えがある」
なんて言われますよね。
ブログの「クライアントさんインタビュー」でも
「自分に自信がない」と悩んでいたIさんは、
「小さな勇気を持つ」という「答え」に、
「すごい自己嫌悪を感じる」と悩んでいたSさんは、
「自分が思ったり感じていることは間違ってない」という「答え」に、
「なんとなく人生うまくいかない」と悩んでいたYさんは、
「悩んでいた経験は無駄じゃない」、「もうちょっと力抜いて」という「答え」に、
それぞれたどりついていますし、
私自身も昔、「長い間、就職できない」って「悩み」がありましたけど、
「人は自分じゃないものになれないんだな。オレは会社員になれないんだな」
という「答え」に自分でたどりつきましたっけ。
つまり、「心の悩み」は、
ってことなんですよ。
しかも、そういう自分の悩みが解決した時に出てくる「答え」って、たいてい、
「ありのままの自分を認めればいいのか」
「人はそんなに自分のこと気にしてないのか」
とか、「とっくにどこかで聞いたことがあるような平凡な言葉」だったりするんですよね。
さ、ということで、以上の理由から、心理カウンセリング・セラピーでは、「答え」を言わないんですけど、
心理カウンセラー・セラピストは、「答え」を言わない代わりに、
「クライアントさんが自分で答えにたどりつけるようにサポートする」
んです。
あ、で、この「答え」にたどりつく時って、
「これだ!」みたいに明確に答えに到達する瞬間がある時もありますけど、
たいていは「これだ!」みたいな瞬間はないけれど、いつの間にかジワジワ答えに到達していくことのほうが多いんですよ。
私も両方の体験があって、
長い間無職で、就職できないことに悩んでいた私に、友人が、
「どうして杉田さんが就職活動しているのですか?
杉田さんは感度が高いんだから、それを生かす仕事をすればいいじゃないですか」
って言ってくれた時、
「そうか!私は感度が高いのか!!!感度の高さを活かす仕事をすればいいんだ!」
ってなったのは、「答えがわかった明確な瞬間があった」と言えるし、
一方、私にとっての重要な気づきになった、
「人は自分じゃないものになれないんだな。オレは会社員になれないんだな」
って思えたのは、明確な瞬間があるわけではなく、ジワジワそういう「答え」に到達していったって感じなんですよね。
さ、ということで長くなりましたので、最後にまとめますと、
「悩み」って、わかりやすく「答え」がある悩みもあるから、「誰か答え教えて!」って思う方もいらっしゃると思うんですけど、
「心の悩み」は、人から「答え」を教えてもらってもピンとこないことが多いので、「自分で」答えに到達する必要があるんですよ。
だから心理カウンセラー・セラピストは、「答え」を言ったりしないんですよ、
てな話でしたとさ。