「いつもなぜか不安に感じる」
と悩んでおられたクライントさんから、
個人セッション(心理セラピー)の後にいただいた感想です。
(ご本人の許可をいただいて掲載しております)
杉田様
お世話になります、先週火曜日にセラピーをしていただきました〇〇です。
先日は大変お世話になりました!セラピーのインパクトがいい意味で強すぎて、色々と整理がつくのに時間がかかり、御礼が遅くなってしまって大変申し訳ございません。。
本当に何度も杉田さんのブログにはお世話になりまして、ブログでご紹介されていた本も含めてたくさん読ませていただきましたが、
ブログでもおっしゃっていた通り、見聞きするのと”体験する”とでは全く違いました。
『早くいけばよかった』という思いがよぎるのですが、でもきっとあのタイミングが色々とベストだった(しそれしかできなかった)んだろうなぁと振り返っても思います。
セラピーが終わった後は、本当に肩とか体が軽くて、「みんなこんな軽い感じで生きてるのか!?」と思いながら、1週間過ごしました。
日々の疲れ方も変わり、本当にセラピーを受けてよかったと思うのと、心と体は一体であるというのをとても感じました。
母と私の席を交互に入れ替わりしましたが、その体験が本当に衝撃で、
私が頭の中で思う感覚や見え方と、実際母の目線、子供の目線と入れ替わると、まったく別人であることが感覚的にわかり、
セラピー後も一瞬母を心配してしまうモードに入りそうになっても、あの交互に入れ替わった別世界観が感覚的に鮮明に刻まれたので、
「いや、母のことは母のことで私でも全然わからないや」と思え、そこからもう悩まなくなりました。
バナナの話じゃないですが、やはり母のことは愛しているんだなと。人としては私とフィットしない部分があるので距離は必要ですが(笑)、
それでも大好きなんだなと、感じざるをえませんでした。
私はそのつもりが全くなかったのですが、ある意味私が固執していた母が存在していて、それはセラピー後には失った感覚があり、
セラピー後は何とも言えない”寂しさ”、ぽっかりと空いた穴のようなものが心の中にありました。
けど、日が経つにつれてその寂しさは薄れていき、
現実世界で母はまだ生きているので(まだ生きてくれていてよかったなとも思いました)、これからは目の前の母を1人の人間として、「母らしく幸せになってくれたらいいな」と心の中で願いながら、引き続き家族として関わっていけたらと思います。
そしてそれは私⇔子供に対しても言えることで、
私と子供も、あの交互に席を入れ替わったように感じることや思うことは違うと思うので、心配のホットポテトは持たせないように気を付け、子供の領域を守りながら(踏み込みすぎないように)、関係性を築けていけたらと思います。
完全に母の目線がなくなったことで、セラピー前に感じていた”不安感”みたいなものも、なぜかかなりなくなりました。
親の目線が頭の中でチラつくなかで、「これであっているのかな」と思うような不安感が強かったのかな・・・?と今になって思います。
本当に悩めることと悩めないことと、ようやく仕訳ができる気がしています。
あと他人に対して自分が違うな、だったり、こうしてほしいな、といった思ったことを率直に言えるようになりました。
人の目もセラピー前後で比べると、かなり気にならなくなった気がします。
杉田さんに「セラピー後にどういう状態になりたいですか?」とお聞きいただいた際、
なかなかうまく言葉にできなかったのですが、もう毎夜毎夜、自分を癒したり、後ろを振り返ってばかりのことにエネルギーや時間を割くのではなく(それはそれで体が求めていたやりたいことだったと思うのですが)
自分のやりたい事柄や社会で表現したいことにエネルギーを割けるようになっていきたいと思っていて、
セラピー後はそれが少しずつ自然体で移行してきている感じがしています。
日々、自分の感じ方や感覚に変化があるなかで、一歩ずつ進みながら、自分のモノサシを作り直したりして、
やりたいことが思いっきりできるように、自分とも友達になっていけたらと思いますし、
これからも悩むことはあれど、この世界でどう遊べるか、色々と考えを巡らせて行こうと思います。
感想のようなつらつらとした長文のメールとなってしまい、申し訳ございません。。。
ですが、本当に勇気を出してセラピーを受けてよかったです、し、仮に私の子供が同じように私との関係に悩んだとしても(もちろんそうならないようにベストを尽くしますが)、
こうして心理学の先人たちやプロフェッショナルな人たちがいてくださり、メンタルヘルス領域もどんどん当たり前になってきているので心強く感じています。
フォーカシングも気になっているので、また杉田さんのセッションなどでお会いできるととてもうれしいです。
梅雨入りし、スッキリしないお天気が続いていますが、体調など崩されぬよう、どうぞくれぐれもお体ご自愛なさってください!!
この度は本当にありがとうございました&お世話になりました!
今後とも、どうぞよろしくお願い致します。
>母と私の席を交互に入れ替わりしましたが、その体験が本当に衝撃
個人セッション(心理セラピー)では、
「自分が子供の頃に起こっていたことを、いろいろな立場になって眺める」
ということをします。
というのは、「子供は視野が狭いから」なんですね。
子供は、あまり他人の立場になれなかったり、自分の立場からしか物事を見れないので、
子供の目には、家庭の中で起きていることを、
「自分が悪いから、こういうことが起こっているんだ!」
のように解釈しがちになるんです。
そんな例をあげますと、子供の頃、あなたは「父親にいつも怒られていた」という印象があったとしますよ。
で、そんな風景を、
- 子供の頃の自分の立場
- 親の立場
- 第三者の立場
- 現在の自分の立場
など、いろいろな立場の人の視点に立って見てみると、
実はお父さんは、
- あなたが生まれる前から、すでに怒りを抑えられない性格だった
- あなた以外の人にも、怒りを抑えられない性格だった
なんてことがわかったりします。
つまり、
あなたのせいでお父さんがいつも怒っているのではなくて、お父さん自身の性格のせいでいつも怒っている
ってことに気がついたりするわけです。
それって、
「あなただから」怒られているのではなくて、
「あなたじゃなくても」そこにいれば怒られる
ってことなんですよね。
つまり、「あなたの問題」ではなくて、「お父さんの問題」。
でも子供の頃のあなたから見れば、「自分のせいで、お父さんが怒っているんだ。自分がいけないんだ」と思ってしまうわけですよ。
個人セッション(心理セラピー)では、そんなふうに子供の頃に起こっていたことを、いろいろな立場になって眺めることで、
長年苦しんできた思い込みを手放し、心が楽になるお手伝いをしています。