なんか虚しいあなたへ

虚しい

最近、虚しいと感じることが、

わりとあるあなたも
あまりないあなたも

こんにちは。

部屋に洗濯物を吊るす棒に頭がコンコン当たり杉田です。

1週間お疲れさまでした!

 

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セラピーをしていると、「なんか虚しい」っていう悩みを扱うことって、けっこうあるんですね。

でも、その言葉の言わんとすることは、「虚しいから、死んでしまいたい」とかいう意味じゃなくて、

「毎日生きていても、なんか楽しくない」
「生きている意味がわからない」

みたいな感じなんだそうです。

で、私、そんな「なんか虚しい」って言っている方に、いろいろお話をうかがってみると、

「こういうことが起きているんだな」ってことは、いくつかわかってきて、過去記事の中でも、そんな中の1つをご紹介したこともあるんですけど、

今回は、それとは別のタイプの「なんか虚しい」と言われる方についてお話してみようと思います。

 

えーと、私、ずいぶん昔に、ある老人介護施設のドキュメンタリー番組を観たんですけど、やけに忘れられない一場面がありまして、

その老人介護施設、ありとあらゆる方法で、入居者を楽しませてくれたり、自己重要感を高めてくれるので、すごく人気があって、入居するのに「何百人待ち」みたいな状況なんですね。

でも、その老人介護施設がオープンして3年たった時、年に1度の入居者面談の時、その施設の社長が、お年寄りたちから言われたのは、

「なんでもいいから人の役に立ちたい。外へ出て、ボランティアでもいいからやらせて欲しい」

って言葉だったんですよ。

私、その場面が、やけに忘れられなくて、

「人は、楽しいだけじゃダメなんだ。やっぱり人の役に立ちたくなるんだな。それがないと、満たされないんだな」

ってシミジミ思ったんですね。

というか、このお年寄りたちの気持ちって、なんとなく想像がつくというか、

もし、あなたが働かなくてよくて、ディズニーランドとか、USJとか、高級ホテルとか、その他いろいろ、おもてなししてもらえる所に毎日行ったとしても、

楽しいのは、しばらくの間で、すぐにどこか「虚しく」なってくる感じがしませんか?

あ、そういえば、前にこのブログでもご紹介した紀里谷和明さんも こんなこと 言ってましたっけ。

 

『よく思うんだけど、楽しいと喜びって違うんですよ。
「楽しい」っていうのはお金で買える。
ディズニーランド行ったら楽しいし、
カラオケ行ったら楽しいし、
キャバクラ行ったら楽しいじゃん。

でもそこに喜びがあるのかっていうと、それはまた別の話で、
実はそこの部分をね、若い人たちには考えてもらいたい。

最近喜んだことって何だろう? 案外ないはずですよ。
楽しいことはあったとしても。
「最近喜びはあったか?」っていうことだと思うんだよ』

 

そう、「楽しい」と「喜び」って違うんだよなぁ。

たとえば、私の場合、スキな人たちとお酒飲みながらワイワイ話すのって、「楽しい」けど、「喜び」かっていうと、ちょっと違って、

やっぱり、

「クライアントさんが元気になる」
「このブログを読んだ方が楽になる」

みたいな、自分が何かをしたことで、人に良い影響を与えられた時って、

たとえ相手の方から感謝されなくても、体の中にあたたかいものがジワーっと広がっていくような、なんともいえない感覚があるんですよ。

そういうのが私にとっての「喜び」じゃないかって。

なので、私の場合も、さきほど話のお年寄りの方たち同様、「人の役に立つ」ってことが、「喜び」なんでしょうね。

あ、もちろん、この話、

「すべての人は、人の役に立つことが喜びだ」
とか決めつけたいわけじゃないんですけど、

ゲーテの「ファウスト」とか、
黒澤明監督の映画「生きる」とか、
古今東西の文学映画とかって、

「自分という存在を超えて、人の役に立つ」

ってことがテーマになっていることって結構あったりしますよね。

なので、「人の役に立つ」ってことって、生きる上で、「なんかある」んだと思うんですよ。

「自分のことばかり」だと虚しくなっちゃうというか。

 

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あ、それから、これは別の話になるんですけど、私、昔、「経営者のカウンセリング」を長年やってきた大学の先生の話を聞いたことがあるんですけど、

まず、社長(1代目)になる人って、自己愛が強いというか、やっぱり人一倍承認欲求が強い人が多いんですって。

だから、ふつうの会社員じゃ満足できないというか、もっと人に自分を認めさせるために社長になったりするそうなんですよ。

でも、そういう社長さんがある程度成功して、会社がうまくいくと、社長さん、「なんか虚しくなる」んですって。

で、そんな時、

「もう自分は満たされたから、これからは、お客様や従業員を喜ばせよう!」

みたいに「自分以外の人のため」に働こうする社長は、その後も会社がうまくいくけど、

「なんか虚しくなった」って時に、自分のまわりにYESマンばかり集めて、まだ自分の権力を守ろうとする社長は、その後、会社がうまくいかなくなるんですって。

こういうことも今回の話に、どこか関係あるのかなぁって。

 

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あ、で、話戻して、私がセラピーで、「なんか虚しい」って言っている方のお話を聴かせていただくと感じるのは、

「人に与える立場にならない」
「人に自分から働きかけない」

って方が多いんですよ。
「受け身」な感じというか、「自分のことばかり」というか。

なので、自分からアクションを起こさないので、「人の役に立っている」っていう感覚(喜び)を得る機会が少なくて、「なんか虚しい」ってなったりしてるんですよね。

あ、でも、そういう、

「人に与える立場にならない」
「人に自分から働きかけない」

っていう方に話をうかがってみると、

「私がそんなことしても、みんな喜ばない」
「どうやって人に与えるかわからない」
「めんどくさい」

みたいなことを言われるんですよ。

で、そういうこと言われる方って、子供の頃の話を聴かせていただくと、

親に良かれと思ってやったことが、怒られたとか、イヤがられたとか、

親から、「親である私のために、お前がそれをするのは当然だ」みたいに思われて、自分からやるのがイヤになったとか、

親から、自分が望むことをしてもらった気がしないので、いまだに「もっともっと私に与えて!」となって、自分が人に与えるまでに至らないとか、

逆に、親が過保護 or 支配的で、望む望まないにかかわらず一方的に与えられすぎて、自分が与える立場になれなかったとか、

そもそも生まれ育った家族が、みんなで何かを与え合うという習慣がなく淡々としていたとか、

そういったさまざまな理由で、「人に与える」っていうことに対して、痛みがあったり、経験がなかったりするんです。

だから、「人に与える」ってことは、1つの「喜び」なのに、その「喜び」の感覚を獲得しそびれているんですよね。

なので、今回の記事の中でご紹介したような「なんか虚しい」ってタイプの方は、

そのままですけど、

「人に与える立場になる」
「人に自分から働きかける」

ってことをしてみるとイイんですよ。

でもそれって、大それたことをしないといけないってことではなくて、
まずは、

・イベント・集まりの言い出しっぺや幹事になったり、
・みんなに会った時、おもしろい話を「自分から」シェアしたり、
・「自分から」いつもよりちょっと工夫して相手が喜ぶことをしたり、

といったことでイイんですよね。

あ、でも、そういう「与える」ってことをする時のポイントは、

誰かれ構わず「与える」とかではなく、

「自分がスキな人で、たとえ相手から、思ったように喜んでもらえなくても、自分の中で、「やって良かった!」と思える人」

を対象にするとイイですよ。

そして、「無理して疲弊するような与え方」をしないことも大切。

 

あ、で、そうだ、最後に最近の私の「喜び」の話をするとですね、

前回、「Cafe LOSER」というお茶会を開催した時、そこに参加してくださった方って、

セラピーとか、ワークショップに何度か参加して、もうけっこう元気になっちゃった方もいれば、

新しくお茶会に参加して、まだまだ楽になれないって方もいらっしゃったんですよね。

で、みなさんの様子を拝見していたら、

もうけっこう元気になっちゃった方たちが、新しく参加された方に、絶妙の「働きかけ」をしていて、

「みんな、やるなぁ。自分に余裕ができて、与える側にまわったなぁ」

って思って、すごく「喜び」を感じたんですよ。

というのも、絶妙の「働きかけ」をしていた方たちって、私が最初にお会いした時(セラピーを受けに来た時)って、

自分のことだけで精一杯で、けっこう死んじゃいそうな感じで来ていた方たち(笑)

だったんですよね。

なので、よけいに感無量というか、

もちろん私がその方たちを元気にしたわけではなく、元気なったのは、それぞれの方の力なんですけど、

そういう方が楽になれる小さなキッカケになれたことがウレシくて、なんか「ジーン」(喜び)だったんですよ。

あ、ということで、「なんか虚しい」といっても、いろいろなタイプの「なんか虚しい」があると思うんですけど、

今回の記事でご紹介したような「なんか虚しい」ってタイプの方は、

「人に与える立場になる」
「人に自分から働きかける」

ってことを、ちょっとやってみるよイイですよー。

すると、エライ人がよく言っているような(笑)、

「モノやお金は、人に与えると減るけど、愛は、人に与えても減らない。
むしろ、あなたがもっと愛に溢れる。
そうすれば虚しくなんてならない」

ってことを実感しますよー、

てな話でしたとさ。

 

それでは今回はココまでにします。

ここまで読んでくださって、ありがとうございました。
また次回お会いしましょう!

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